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【インタビュー】「N-1、絶対に楽しいですよ」 GHCナショナル王者“天狗人”佐々木憂流迦から目を離すな!

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713日の日本武道館大会で、プロレスラーとして半年という驚異的な速度でGHCナショナル王座に挑戦し、さらに奪取するという偉業を成し遂げた佐々木憂流迦に話を聞いた。ナショナル王者として今後どのような戦いを見せるのか、そして初エントリーとなる“ABEMA presents N-1 VICTORY 2024”に向け、いったい何を語るのか。

 

 

【選手インタビュー】

 

――そもそも自身がプロレスラーを目指すきっかけとなったSHINSUKE NAKAMURAvsグレート・ムタもおこなわれた日本武道館でのベルト獲得というのは、感慨深かったんじゃないですか?

 

憂流迦 運命的なものを感じますよね。しかも俺、日本武道館では闘ったことがなくて。

 

――なかなか総合格闘技では使用されない会場ですよね。

 

憂流迦 まず俺、会場に着いて、着替えて、アップするときにリングに寝っ転がるんですよ。会場の天井を見るのが好きなんですけど、「これが日本武道館か」って思いましたね。そこでもちょっと感慨深かったです。

 

――ほかの会場とは異なる雰囲気は感じましたか?

 

憂流迦 やっぱり特別感はありましたね。なんなんですかね? 後楽園ホールも特別感はありますけど、またちょっと違いましたね。より崇高感があるというか。

 

――今年12日のプロレスラーデビューから半年での王座初戴冠というのは、想像もしてなかったんじゃないですか?

 

憂流迦 だって去年の5月は『RIZIN』(格闘技イベント)で試合をしていたし、その1年後ぐらいに(プロレスの)ベルトを取ってるって、そんなの全然想像もしてない(笑)。

――プロレスデビュー前に「総合格闘家の佐々木憂流迦ではなくて、プロレスラーの佐々木憂流迦を見つけたい」とおっしゃっていましたけど、この半年で見つけることはできましたか?

 

憂流迦 ベルトを前にして言うことでもないけど、まだまだですね。まだまだ深淵に潜ってないって感じてます。

 

――まだまだプロレスには浸かり足りないと。

 

憂流迦 足りないですね。本当にまだ浅瀬も浅瀬っていう気がしてます。俺はこのプロレスっていうカテゴリーが凄く不思議というか。

 

――どのあたりがですか?

 

憂流迦 なんか凄く“線”にされるんですよ。いままで“点”だったものが“線”になって、それこそ武道館でベルトを取ることができたりとか、すべてがなんでこんなに(線として)つながってくるんだろうって。NOAHに上がっていることもそうですけど、凄く運命的なものを感じて、プロレスっていうジャンルがちょっと怖いなって思ってますね。

 

――確かにプロレスは選手の背景、ストーリー性が試合に大きな意味をもたらすこともあります。

 

憂流迦 こういうことって人生であまりないので、凄いなって。

 

――武道館での試合はスリーパーホールドで絞め落としての勝利となりましたが、自身が持つ“武器”へのこだわりを感じさせる試合運びでした。

 

憂流迦 押さえ込みでの3カウントが(自分の)弱点になっているところもあるので、相手もそこを狙ってくるからこそっていう勝負になったと思いますね。総合格闘技の経験がバックボーンであるなら、やっぱりそこを使わなくちゃ勝てないじゃないですか。ましてやタイトル戦だし、存分に使って極め切ってやろうって思ってました。

 

――絞め落としてのレフェリーストップという決着もNOAHではあまり見ないものですけど、むしろそれが憂流迦選手の個性が出た試合になったと思います。

 

憂流迦 武道館という場所、ああいう決着を含めて良かったと思いますし、この赤いベルトもずっと欲しかったので。

 

――自身のトレードマークの赤色というところに愛着があるんですよね?

 

憂流迦 それもあるし、無差別級のベルトだし、自由度が高いじゃないですか。ボクの中で「天狗」って何十年も寄り添っているものなんですけど、天狗は人の形をしながら空を飛んだり、妖術を使ったりして型がない。型があるけど型がないから“型なし”で、自由度が高いんですよ。そういう共通点から、このベルトがずっと欲しくて。(GHC)ヘビーよりも欲しかった(笑)。

 

――ナショナル王座を持つことで、自分の色を出すことや、表現がしやすくなると。

 

憂流迦 なるでしょうね。もっと色濃く浸かれるかもしれないです。

――防衛戦の相手も、自身の自由度が生かせる相手がいいですか?

 

憂流迦 そうなんですけど、まだシングルマッチって数えるほどしかやってないんですよ。本当は欲を言えばみんなとやりたいんで。誰とどうなっても、違う“作品”になると思うし、みんなとやりたい。むちゃくちゃ面白いこともしたいし、そこで赤いベルトといっしょに成長したいなっていうのはあります。

 

――これまでの王者にはないものを見せていきたいと。

 

憂流迦 そう思ってるんですけど、まだ(デビューして)半年ですからね(笑)。

 

――いろいろな選手とシングルで闘いたいという意味では、シングルリーグ戦の『N-1 VICTORY』はもってこいですね。

 

憂流迦 願ったり叶ったりですね。超ワクワクしてるんですよ。超キツいんだろうけど、チョー楽しそうじゃないですか(笑)。

 

――シングルリーグ戦はどういうイメージですか?

 

憂流迦 なんだろう、バイキングじゃないけど、いろいろ食べられるっていうか(笑)。

 

――よりどりみどりだと(笑)。

 

憂流迦 ゾクゾクとワクワクしかないですね。『N-1』、絶対に楽しいですよ。それも初戦(84横浜武道館)から、稲村(愛輝)選手じゃないですか。(713武道館でも)メチャクチャ強くて、チョー面白かったし、スゲー楽しみですね。

 

――稲村選手はどのようなイメージですか?

 

憂流迦 パワーが凄いけど、テクニックもスピードもある。あのデカさで動けるのは凄いし、あと一つひとつの技が強くて威力がある。でも、同じようにパワーで勝負はしないし、どうやってやってやろうかなって(ニヤリ)。スゲー楽しみっすね。

 

――チャンピオンとしてリーグ戦に臨むことがプレッシャーにはならないですか?

 

憂流迦 プレッシャーは特にないですね。ボクはずっと強くあろうとしているし、それは軸として変わらないから。でも、より広く、より深く(強く)なれそうな感じはするので。

 

――ナショナル王者・佐々木憂流迦の“色”をアピールする上では、絶好のリーグ戦になるかもしれないですね。

 

憂流迦 アイツ、赤のベルトが似合うなって、ずっと言われたいですね。でも絶対、勝ちたいですけどね、どんな手段でも。まあ、ルールはありますけど(笑)。でもその中で、(見ている側の中に)赤いベルトがよぎったりしてくれれば。

 

――「どんな手段でも」という言葉がありましたけど、この半年間で見せていない引き出しを開ける可能性もある?

 

憂流迦 それも出した方がいいでしょ。出さなきゃ勝てない相手ばかりな気もするし、いまやっていることだけだと難しいかなと思いますけどね。

 

――Bブロックのメンバーを見て、どんな印象ですか?

 

憂流迦 みんな凄いですよね。タビオン・ハイツもオリンピアンですよね?

 

――レスリングで東京2020オリンピックに出場していますね。

 

憂流迦 もうねえ、どうすんの?(笑)。チョー楽しい1カ月になるでしょ。マジでケガだけしたくない。全部を存分に楽しみたい。一人ひとりを頭の先から足の先まで楽しみたいですね。堪能したい(笑)。

 

――721後楽園では『N-1』の前哨戦として拳王選手とのタッグで稲村選手、征矢学選手と対戦します。拳王選手とのタッグについてはどう捉えていますか?

憂流迦 いままで(拳王とのタッグは)ほぼないですね。まあ、全員敵ですよね(笑)。

 

――パートナーではあるけど、敵の一人として見ていくと。

 

憂流迦 拳王さんが(試合権利を持って)出てるときは、メッチャ見てますよ。どこを攻められるかなって(笑)。ユニットとか関係なしに、やっぱり『N-1』を控えているので、一人ひとりを見ていきますよ。

 

――初戦の相手の稲村選手も対角線にはいますからね。

 

憂流迦 先にちょっと味わえるのはいいですよね。つまみ食いじゃないけど(笑)。俺、いままでのシングルマッチって全部、覚えているんですよ。

 

――相手から、試合内容まですべて覚えていると。

 

憂流迦 そうそう。全部、チョー楽しかったから。それこそ拳王さんにも負けてるけど、メチャクチャ楽しかった。それがあるから、次はもっと強くなって、やり返せるぞって思っているので。

 

――負けたことも一つひとつ糧にしているわけですね。

 

憂流迦 プロレスってメチャクチャ糧になるんですよね。次もっといいものができるんじゃないかって。

 

――仮に結果がついてこないとしても、楽しんだ上で次につなげていきたい?

 

憂流迦 糧にして、もし負けちゃったら、また次に勝てばいいから。

 

――負けることも恐れないと。

 

憂流迦 負けることを恐れたことはないかもしれないですね。総合(格闘家)時代からそうですね。その日、(勝利した)彼の日だったっていうだけなんで。次、闘ったときには俺の日かもしれないし。でもやっぱり、そこまで作り上げた彼(相手)のパフォーマンスだったり、自分のパフォーマンスっていうのは確実だし、それを楽しまなかったらウソじゃないですか。だから一人ひとり楽しみたい。痛いとか二の次だから、楽しみたい。まあ、優勝するけどね、ハハハ!

 

――反対のAブロックで気になる選手はいますか?

 

憂流迦 清宮じゃないですか。あれは強いですからね。やってて楽しいし、触ってるときに(肌を合わせてるときに)ビックリするんですよ。「コイツ、こんなに若いのにこんなクオリティーを担保してんのか」って。たぶん毎回違う形になると思うし、あれは何回でもやりたいですね。

 

――チャンピオン同士で、決勝戦で当たることができれば最高のシチュエーションですね。

 

憂流迦 いいですね。でも、(713武道館で清宮に)大岩選手がバチバチ行ってましたからね(笑)。大岩選手もやりたいけど、違うブロックですからね。

――憂流迦選手だけ両ブロックの全選手と対戦しますか?(笑)。

 

憂流迦 AB総当たりやりたい(笑)。でも、本当に本心はABの全員とやりたい。

 

――とにかくチャンピオンとして『N-1』を楽しみ尽くすと。

 

憂流迦 間違いないですね。俺はずっとこれ(ベルト)を持っていたいし、チャンピオンとしてメチャクチャ強くあろうと思ってますけど、やっぱりボクは闘いが好きなので。闘いを楽しみながら、ずっと(ベルト)を防衛したいです。

(文:市川亨)

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■7.21後楽園大会 詳細は こちら

 

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